味覚

 夕食のおかずに大根と人参、豆(レッドビーンズ)の煮物を作りました。いつも私の向かいに座って、テレビを凝視しながらなんとなく食べている祖母が「これは美味しい!あー美味しい美味しい」と言いながらぺろりと平らげました。圧力鍋で一気に煮たので味は染み込んでおらず、上出来とは言えない程度でした。あれ…ちゃんと出汁をとったり、ちょっとお高い流行りのカラフルな野菜を使ったり、濃度をいちいち気にしながら調味料を使ったりしていたのって、誰の為だったっけ…?

 

 私が食を通して見たかったのはこの笑顔だった…と気づくことができました。

 

 高齢社会と言われる現代、高齢者は味覚が衰えるから、その対策として…栄養のバランスを考えて…という情報に溢れている。もちろん私も少しはその分野をかじりました。しかし、よく考えて見ればココは施設でも、お食事処でも、弁当屋でもありません。誰にとっても食事は毎日のことです。家庭でできること、家族だからできることをやっていきたいと思います。

 

 圧力鍋さまさまです。